司法試験予備試験の合格率は?正しい実績の見方と合格者の声の活用法

司法試験予備試験予備校を選ぶにあたって、「実績」というのは非常に気になるところです。つまり合格率、あるいは合格者数ですね。その予備校を利用した方のどのくらいの率や数が合格しているのか。気にならない人はいないでしょう。

というわけで、その合格率、あるいは合格者数についての予備校比較をまとめてみたいと思います。また、正しい各予備校公表の実績データの見方や、「合格者の声」の活用法についても解説します。

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合格実績の正しい見方を解説

合格率比較に行く前に、予備校公表の実績の見方についてお話しておきましょう。予備校の公表データは、各校がちゃんと調査して出したデータだと思いますが、どういうデータかを把握したうえで参照しましょう。

外部の模試受験生も「有料講座」受講生

例えば、大手予備校で公表している合格率や合格者数の実績は「有料講座」受講者からカウントしています。この「有料講座」とは入門講座だけではなく、単品の部分講座が含まれますし、外部の受験生もたくさん受ける公開模試も含んでの実績なのです。

これによってどういう事が起こるかというと、A予備校受講生の受験生CがB予備校の公開模試を受けたとします。その後、このC受験生は見事司法試験に合格すると、A予備校とB予備校はCを実績に入れます。このように重複が発生するのです。

合格実績は差し引いて参考程度に

もちろん、各予備校はこの旨はちゃんと記載していますが、小さい文字ですので多くの方が見逃しがちになります。各校は各校で一定のルールでちゃんと公表しているのですが、予備校横並びで見ていくと「ん?数字合わないな」となってしまうのです。

ですので、実際の実績は差し引く必要があるし、参考程度の数字としてみた方が無難です。

司法試験予備試験予備校の合格実績

合格実績ですが、公表していない場合の方が多く、比較というものは正直難しいものがあります。公表していなくても合格者はたくさんいるので、公式HPにて合格者の声などを参照してみてください。

アガルートの合格実績

アガルートは通信専門では唯一合格率・合格者数実績を公表しています。

アガルート司法試験の最新合格実績
  • 令和3年度司法試験合格者1421名のうち、アガルート受講生は669名占有率は47.8%
  • 2020年度予備試験の合格率4.16%に対し、マネージメントオプション利用者の合格率20.29%本試験の4.9倍

公表されているデータはこの2点です。マネージメントオプション(通称マネオプ)とは、「予備試験1年合格カリキュラム」のオプションのことで、対面or通信のマンツーマン指導のことです。

現カリキュラムではマネオプ→コーチングorマネオプと選択肢が広がり発展しています。

資格スクエアの合格実績

資格スクエアは合格率は令和4年度の最新試験のみ数字は公表しています。数年ほど前は予備試験合格者100名突破旨の公表はありました。合格者自体は多数いて「合格者の声」は顔出し・氏名公表含めかなりの数は存在します。

資格スクエア予備試験合格実績
  • 令和4年度予備試験合格率は本試験の6.29倍の22.6%
  • 開講以来5年で予備試験合格者100名超

スタディング

スタディングは具体的な合格実績は公表していませんが、合格者の声はいくつかあり。公式HPで確認できます。

伊藤塾の合格実績

最も多くの合格者を輩出していると言われている伊藤塾の合格実績はいかほどでしょうか。伊藤塾は年々数字を更新しており、今公表されて入れているのは最新の令和3年度の実績です。

伊藤塾司法試験の最新合格実績
  • 令和3年度司法試験合格者1421名のうち伊藤塾有料講座受講生は1137名合格者の80%が伊藤塾出身。
  • 令和3年度司法試験合格者のうち予備試験ルート(374名)の88.8%(332名)が伊藤塾有料講座受講生
  • 働きながら予備試験最終合格した者65名のうち伊藤塾有料講座受講者は57名、占有率87.7%

合格実績の補足

伊藤塾は結構細かくデータを公表しています。伊藤塾の「有料講座」の内訳になります。「講座・答練」は限定的、「模試」ほんの関わりがあった程度と解釈しますが、「入門講座」は最初から関わりがあったので完全に伊藤塾の実績と言えます。

入門講座(名) 講座・答練(名) 模試(名) 合計(名)
伊藤塾受講生の内訳 613 384 140 1137

 

2つ目の実績は予備試験ルート司法試験合格者からの伊藤塾受講生内訳になります。上の内訳は法科大学院ルートを含んでいるので入門講座比率は高くなりますね。

入門講座(名) 講座・答練(名) 模試(名) 合計(名)
予備試験ルートから司法試験合格した伊藤塾受講生 196 118 18 332

 

3つ目は、合格者の属性にまで踏み込んでいます。働きながら予備試験合格した者のうち伊藤塾有料受講者の占める割合ですね。下は

入門講座(名) 講座・答練(名) 模試(名) 合計(名)
働きながら予備試験合格した伊藤塾受講生 19 33 5 57

伊藤塾はさすがの合格実績。すべて令和3年度試験の実績です。予備試験司法試験いずれも何らかの形で伊藤塾がかかわっている場合が大半を占めているようです。

公式HPへ行くともう少し細かくデータを公表していますが、ここまで合格実績を広く細かく公表している予備校は伊藤塾のみ。絶対の自信を持っているのですね。

LEC東京リーガルマインド

LECは、具体的な合格実績は現在公表していません。ただ、過去は業界トップクラスの合格実績があったり歴史が長いこともあり「合格者の声」はかなりの数を拝見することができます。

「合格者の声」の有効利用する方法

ところで、各校のHPには、公表実績の有無にかかわらず「合格者の声」は必ず公開されています。この「合格者の声」、これから試験合格に挑もうという方にとって非常に参考になることが記されていることが多いです。

  • どの教材をどういう風に使って勉強したか
  • どういう時間を使って勉強時間に充てているのか
  • 暗記の仕方やノートの有無等、心構え

何せ、実際に合格した方の声です、アドバイスをもらっているようなものですので、貴重この上ない声です。ただ「へー」なんて眺めているだけでなく、根こそぎ拾って自分の糧にしてほしいです。

まとめ

いかがでしょう。合格率や合格者数といったデータを公表している予備校は案外少ないということが今回判明しました。以前は出していたところも出さなくなったようです。それでも、公表しているアガルートや伊藤塾はさすが評判の予備校で、特に伊藤塾は細かく公表していて食指が動きますよね。

代わりに、「合格者の声」はどこも充実させている傾向がみられ、何ならこっちの方が受験生にはためになるんじゃないかと感じていますし、予備校側もそういう判断があるのだろうと想像します。