無理?可能?

社会人、つまり、働きながら司法試験合格を目指そうと考えている方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか。社会人は事情が異なります。仕事をしているわけであって、「勉強に充てる時間はどうするの?」となります。

社会人で司法試験合格は無理かどうか、精神論ではなくデータや実例をあなたにお示ししますので、諦めるのはそのあとでも遅くはありません。また、挑戦するという社会人の勉強時間の捻出方法や、選ぶべきはどういった司法試験予備校かを提案させていただきました。

興味あればどうぞ先を進めてみてください。

社会人で司法試験無理ではない

働きながら社会人として司法試験合格、決して無理ではありません。十分可能です

学生だろうが社会人だろうが、いずれにせよ狭き門なのです。力がある者が合格できる、社会人だから無理ということは決してありません。

令和2年度予備試験最終合格者

新型コロナの影響で令和2年度の予備試験の実施自体が3か月ほど後にずれましたが、年開けて最終合格者の発表がありました。ご覧になった方も少なくないと思います。法務省 令和2年司法試験予備試験口述試験(最終)結果

令和2年度予備試験の最終合格者は442名でした。このうち、社会人は64名です。受験者数からの合格率はどうしたって低いですが、64名という社会人合格者数は素晴らしいと思います。前年度より2名増えていますね。

予備試験に合格してしまえば司法試験合格も現実味

ここまで来てしまえば一番大きな山は越えたと言っていいと思います。もちろんまだ山は越えなければなりませんが、予備試験合格者の司法試験合格率が高いことを鑑みれば、その先にある山は予備試験合格ほど高くはないはずです。

同じく令和2年度司法試験の合格発表の結果ですが、合格者の属性別トップが予備試験合格者だったのです。(法務省

  1. 予備試験合格者:378名(89.36%)
  2. 東京大法科大学院:126名(59.43%)
  3. 慶應義塾大法科大学院:125名(49.8%)
  4. 京都大法科大学院:107名(57.84%)
  5. 中央大法科大学院:85名(29.41%)

カッコ内は合格率。予備試験合格者が10人司法試験受験して約9割が合格したという話。

さらに、予備試験合格者の中の社会人は82%が合格に至ったそうです。予備試験合格の社会人受験生は8割強の確率で司法試験合格しているということ。、社会人でも予備試験は無理ということはないし、予備試験さえ合格できれば、司法試験合格だって現実味を帯びてきます

実際に社会人で司法試験に合格した方から

goukaku

つい先日ですが、ツイッターで見かけた投稿です。

3年半、社会人受験生として一生懸命頑張って勉強してついに司法試験合格を勝ち取ったのですね。私も社会人旧司法試験受験生だったので、その想いと喜びは想像できます。

全く存じ上げない方ですが自分のことのようにうれしくなってしまいました。

このように、実際に社会人でも司法試験に合格する方が存在しているのです。あなたが合格できないということは決してないはずです。

働きながら司法試験合格を目指す3つのポイントとは

仕事中のビジネスマン

もっとも、社会人は1日のかなりの時間は働いている以上、学生さんなどに比べて勉強時間という面でハンデがあるのは事実でしょう。

そのハンデを認めつつ競争に打ち勝っていくためには、ポイントを押さえる必要があると思います。そのポイントは、以下3点。

  • すき間時間を勉強時間に充てる
  • 短期決戦で勝負
  • アウトプット中心の勉強

すき間時間を勉強に充てる

社会人なら一日の3分の1は働いているわけで勉強時間の捻出は懸案事項です。そこは工夫、生活のすき間時間を勉強に充てるのです。

典型的なのは通勤時間ですね。公共交通にしても自家用車にしても、往復で1~2時間程度通勤時間に費やしている方は少なくないでしょう。この時間を利用しない手はありません。これだけで1日1~2時間は勉強できます。

合格者の多くは早朝を利用している

司法試験に限らずですが、社会人合格者の合格体験記を眺めていると、早朝を勉強時間に充てている確率が高いことがわかります。

早起きして出勤するまでの時間です。せいぜい1時間~1.5時間程度ですが、「朝は記憶のゴールデンタイム」です。頭はさえているはずですので、夜遅くまで勉強するよりは効率性は高いはずです。

短期決戦で勝負

勉強開始から合格まで2年3年で合格できるよう、そのつもりで勉強に取り組むべきです。受験生と社会人の二足の草鞋、これは思っているより大変です。モチベーション維持や状況が許さなくなることが起こり得るのです。

3年で合格できなかったらあきらめろとは言いませんが、5年程度でリミットを決めて取り組んだ方が一定の緊張感をもって日々の生活が送れて効率的な勉強ができると思います。

社会人には「納期」というものがあるはずです。それと同じです。

アウトプット中心の勉強

勉強の段階としてインプットとアウトプットがありますが、司法試験の場合は特にアウトプットの勉強が大事。トータル勉強時間として、アウトプット中心の勉強を心がけましょう。

その方が学習効率的も時短の面でも、社会人に適した勉強方法です。

社会人は予備校利用して予備試験から目指す

社会人が法曹目指そうとする場合、現実的に考えて予備校で対策を講じて予備試験ルートで司法試験目指すべきと思います。

最たる理由は、予備試験なら働きながら合格を目指せるからです。予備試験は文字通り試験です。最終合格までは3回の試験を突破しなければならず、計5日拘束されますが、それ以外は自由です。

働いている時間以外はプライベートですから、その時間を勉強時間に充てれば良いでしょう。

社会人の利用に適した司法試験予備校講座が最善策

司法試験通信講座

予備校の中には、社会人の利用を念頭に、あるいは、社会人が利用しやすいカリキュラムが組まれている予備校がいくつか存在します。それは、通信講座専門の司法試験予備校です。社会人は通信専門の予備校利用が司法試験合格の最善策だと思います。

社会人受験生の最大のハンデは「勉強時間の確保」だと思います。こればかりはどうしようもありませんが、その限られた時間の中で最大の効果が発揮できるようなカリキュラムが組まれています。その特徴は以下の通り。

  • 入門講義の時間が短い
  • 講義の駒が短い
  • テキストもオンラインで閲覧可能

入門講義の時間が短い

通信専門の予備校は、司法試験合格まで必要な基礎知識を得る、いわゆる「入門講座」のトータル時間が短く設定されています。時間にして約300時間です。

これは必要な箇所を必要なだけ講義するという効率化の一環ですが、これの何が社会人向けなのでしょうか。入門講座が短いということは、1回りも早いということです。勉強は復習が極めて大事なので短ければ短いほど復習に時間が充てられ、その分実力が付くのも早いということになります。

時間のない社会人にはもってこいですよね。

講義のコマが短い

予備校の講義って一コマが1時間ぐらいというのが多いと思いますが、通信専門講座では、1コマどのくらいというよりも、20分程度のセンテンスで区切っているところもあります。

これは、通勤や昼休みなどのすき間時間で勉強するのに案外便利だなと感じることろなのですね。すべての通信講座がそうだというわけではありませんが、そういう配慮を施した予備校もあるということです。

テキストもオンラインで閲覧

テキストといえば製本タイプというイメージがある方が殆どでしょうが、昨今の予備校講座ではオンラインのデジタルテキストを採用している予備校も少なくありません。

個人的には製本の方が好きですが、すき間時間の勉強ということを考えれば、スマホで勉強という方がかさばりませんし都合が良いです。

おすすめする通信講座専門司法試験予備校とは

社会人から司法試験合格を目指したいという方におすすめしたい予備校を2校ご紹介します。

ひとつ目が「アガルート」です。現在、司法試験予備校の中でも1,2位を争う人気予備校と思われ、ます。入門講座も300時間ですし講義の時間もコンパクトにまとめられており、オンラインテキストも閲覧可能。新興ながらも合格者も多数輩出している実績も魅力です。

もう一つが「資格スクエア」。アガルートと双璧をなすオンライン専門予備校です。低価格が魅力で非常に効率的カリキュラムが進められていきます。こちらも新興ながら多数の合格者を輩出し、一昨年では予備試験論文第1位者がこの資格スクエア受講生でした。

通信講座で勉強できる時間

働きながら予備試験合格できるかな?

ご覧のように、通信(オンライン)講座専門で開講している予備校は、その利点をしっかり利点として生かして社会人受験生が扱いやすいようなカリキュラムを構築しています。

社会人合格ポイントで挙げたすき間時間にも勉強が可能ですので、平日1日でこれだけの勉強時間が取れるんじゃないかと思います。

  1. 朝早起きして1時間
  2. 通勤時間(往路)1時間
  3. 昼休みで15分
  4. 通勤時間(復路)1時間
  5. 帰宅後1時間

1日のすき間時間って結構あることに驚きですが、4時間15分勉強できますね。結構ハードですが、平日1日3時間すき間時間で勉強できれば、社会人受験生としては十分だと思います。その分、休日は6~8時間程度は取りたいです。

決して十分に取れるとは言えませんが、ダラダラ8時間10時間「アリバイ勉強」よりも、3時間集中して勉強した方がどれだけ効率的か。

働きながら司法試験予備試験に合格した人たちの声

では、実際に働きながら予備試験に合格した人をご紹介しましょう。予備試験予備校のHPに紹介されている声で社会人合格者のコメントやプロフィールを抜粋してみました。

R.Kさん
女性、40代
アガルート令和2年予備試験合格
働きながらの勉強でしたのでスキマ時間をフルに活用しました。朝起きて家を出る前の時間に起案、電車通勤の時間にタブレットで講義視聴、お昼休みに講義視聴またはその復習、帰宅後に残りの復習という風に工夫して勉強していました。
少しでもスキマ時間が出来ると勉強できるというありがたみを感じて勉強しておりましたので、私の性格上ダラダラと勉強するよりもかえって良かったのではないかと思っています
Y.Mさん
男性、30代
アガルート令和2年司法試験合格
自分は社会人受験生です。常に仕事が忙しく家族もいる状態で、確保できる勉強時間は1日2時間程度でした。それでも予備試験に一発合格できたのは、とにかく徹底的にやることを絞ったことが功を奏したと思います。無駄に基本書を多く買わず、必要な情報はアガルートの基本テキストと論証集に集約しました。
論文対策は、実際に答案を書く練習をする時間が物理的に殆ど取れないため、通勤中やトイレの中など、少しでも時間があれば口で論証を言ってみたり頭の中で唱えたりして、「実際に書けるか」をテストし続けました。
A.Mさん
男性、40代
アガルート令和2年予備試験合格
合格者2
頭だけでなく体力も使う論文の勉強については,気力体力のある仕事前の朝にしようと考え,平日は朝早く起床し,出勤前の1時間論文を書くことにし,論文ほど体力を使わない短答の勉強を仕事後にすることにしていました。そして,土日祝は,短答式試験直前を除き,全て論文の勉強に充てていました。
何度も同じ問題を繰り返すことで,最初は論証を覚えるにとどまっていたのが,次第にあてはめ部分も意識しるようになり,今度は規範とあてはめが対応しているかといったように論点の理解が次第に深まったと思います。
M.Kさん
女性、40代
資格スクエア令和2年司法試験合格
大学生の時、HEROを観て検察官になりたいと思いました。電話相談に乗ってくださった方がとても親身に具体的に相談に乗ってくださったことをきっかけに、資格スクエアの受講を決めました。講師陣の講義がとてつもなくわかりやすく刺激的だった点、携帯でいつでも授業を聴けたところが受講してよかったと思います。これから予備試験合格を目指す方へ、夢は叶います
T.Hさん
男性、30代
資格スクエア令和元年司法試験合格
合格者2
資格スクエアのカリキュラムは最適でした。電車に乗っている通勤時間で、短答用のテキストを読んだり、論証を繰り返し見たり、WEBで講義で聴いたり・・・。毎日コツコツ続けていく事がポイントです。動画はとても見やすく、さらに3倍速でも見ることができます

資格スクエア 平成29年度予備試験合格者:D・Mさん

東京都内在住。30代・社会人。働きながら予備試験合格をつかんだD・Mさん。 平日は2時間,休みの日は8時間程度を目標にだいたい週30時間を目標に勉強。
移動時間等の隙間時間は, ひたすら勉強にあて、勉強と仕事を両立させ見事合格。

伊藤塾 会社員G.Hさん

Web受講の場合、時間の融通がききますので、仕事で遅くなった場合などスケジュールに臨機応変に対応することができてよかったです。勉強時間の捻出のため、朝会社に早く行き、始業前に1時間、帰宅後3時間勉強に費やしました。移動時間も、短答過去問を解く時間に当てたりと、細切れの時間も活用しながら勉強してきました。

伊藤塾 A.Dさん

働いているため、机に向かって勉強できる時間が限られているので、電車の中では、択一を解くか分からないところの教科書を読むことにしていました。伊藤塾を利用してよかったのは、カリキュラムに合わせて答案を作成しなければいけないという強制力が働くこと、自分が書いている答案がいかに人に伝わらないものかということがよく分かることだと思います。

まとめ

繰り返しになりますが、社会人だからって予備試験や司法試験は無理ということはなく、全然可能です。もちろん、挑戦したからって必ず弁護士になれるというものではありません、私のように。

大きな挑戦なのは、社会人だろうが一流大学の現役学生だろうが変わりはありません。合格者数をみればそんなこと一目瞭然です。環境が違うなら違うなりに工夫していけば良いのです。

どっちにしたって狭き門なんです。それでも挑戦して合格を勝ち取った社会人がいることは合格者データを見ればわかっていることです。

社会人のアナタ、司法試験に挑戦しますか?それとも、諦めますか?